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2024年08月01日

電子タバコのコストパフォーマンス

最近、日本国内の喫煙者のあいだで大きな話題になっているタバコとして、「加熱式タバコ」があります。

加熱式タバコは、紙巻きタバコとは異なり「無煙」であること、そして「臭い」が少ないことが特徴のタバコです。タバコの葉を電気で温めて加熱させ、煙ではなく蒸気を発生させることで吸引を行います。

煙や臭いを発生させないことや、有害物質であるタールの量を大幅に削減できることから、いま最も注目されている最先端のタバコといえるでしょう。

そこで今回は、加熱式タバコと紙巻きタバコの違いをはじめ、加熱式タバコの代表格として注目されている「アイコス」と「プルーム・エックス」という製品に関して解説させていただきます。

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加熱式タバコと紙巻きタバコの違い

煙や臭いがでないタバコとして、現在日本国内の喫煙者に注目を浴びているのが、今回ご紹介している「加熱式タバコ」です。

加熱式タバコは、タバコの葉を用いている点では紙巻きタバコと同様ですが、煙や臭いを発生させる代わりに、水蒸気を発生させて吸引する新しいタバコの吸い方です。

依存性のあるタバコを今すぐやめられるとは思っていないけれど、家族や周囲の人々への影響を考えると、少しでも悪影響の少ないタバコに切り替えたいという方におすすめのタバコです。

 

加熱式タバコは火を使わない

通常のタバコといえば、タバコの葉に火をつけて煙を吸引する紙巻きタバコです。一方で、加熱式タバコは通常の紙巻きタバコとは異なり、「火を使わない」タバコであることが大きな特徴です。

火を使うと、タバコの葉が燃えることで煙や臭いを発生させますが、火を使わない加熱式タバコは、タバコの葉による煙や臭いを発生させずにタバコを吸うことができるのです。

加熱式タバコは、喫煙者の家族や、周囲の人に煙や臭いによる間接的な被害を与えることなく吸うことができるため、禁煙化が進む現代においても、喫煙者が気兼ねすることなくタバコを楽しむことができるとして人気を集めているのです。

 

有害物質を大きく削減できる

加熱式タバコは、火を使わないタバコとはいえ、ニコチン成分が含まれるタバコの葉を用いるタバコです。

ニコチンを含むタバコであることは、通常の紙巻きタバコと同じではありますが、「有害物質を大きく削減できる」という点では、大きく異なる点があります。

タバコの喫煙者、そして非喫煙者が最も不安視している点が、タバコは有害物質を含んでいるということです。

タバコに含まれる有害物質の代表格といえば、「タール」です。ヤニともいわれる粘着性のあるタールには、発がん性物質が多数含まれています。

有害物質を多く含む通常の紙巻きタバコを吸い続けることで、ご自身に限らず、喫煙者と生活や空間を共にしている非喫煙者が受動喫煙者となってしまい、健康被害を受けてしまうのです。そして、このような状況を回避することを目的とし、現在話題を集めているのが「加熱式タバコ」なのです。

火を使わずにタバコを吸える加熱式タバコは、タールなどの有害物質を大幅に減少させることができるとされています。ヤニによる臭いをはじめ、部屋の中に煙が充満してしまうリスクを最小限に抑えることができるのです。

通常の紙巻きタバコと同様にニコチンによる影響は受けますが、発がん性物質である有害物質による影響は大きく削減することができるといえます

2024年8月現在、日本国内で販売されている加熱式タバコ製品は、フィリップモリスが販売する「アイコス(iQOS)」、JT(日本たばこ産業)が販売する「Ploom X(プルーム・エックス)」、インペリアル・ブランズが販売するPULZE(パルズ)、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン(BAT)が販売する「グロー(glo)」、KT&Gが販売するLil HYBRID(リル・ハイブリッド)があります。

以下では、加熱式電子タバコの中でも、よく比較される「アイコス(iQOS)」、「Ploom X(プルーム・エックス)」の特徴などについてまとめています。

 

アイコス(iQOS)とは

日本国内で空前の大ヒットを記録している加熱式タバコですが、アメリカ合衆国のタバコメーカーであり、世界最大のタバコメーカーとしても名高いフィリップモリス(Philip Morris)から販売されている製品が「アイコス(iQOS)」です。

 

アイコスの特徴

・煙や臭いを最小限に抑えられる

アイコスは、専用のヒートスティックを装着して使用する加熱式タバコです。ヒートスティックには、高品質のタバコの葉が入れられており、火ではなく、電気でタバコの葉を加熱して蒸気により吸引を行います。通常の紙巻きタバコと同じように、タバコを吸っている感覚を味わえると同時に、煙や臭いを最小限に抑えられることが特徴の加熱式タバコです。

・有害物質を9割削減できる

ニコチン成分を含む点では、通常の紙巻きタバコと同じですが、火を使わないことでタールなどの有害物質による影響を「9割削減」することに成功したとされています。煙や臭いが大きく削減できることから、周りの人に迷惑をかけずに喫煙できるというメリットがあります。

・フレーバーの種類が豊富

アイコス(IQOS)用のヒートスティックの種類は、日本国内では大きく分けて2つのシリーズに分かれます。「マールボロ(Marlboro)」シリーズと「ヒーツ(HEETS)」シリーズです。これらの中で、それぞれ複数のフレーバーが販売されています。

・吸い過ぎを防止できる

アイコスの仕組みや使い方が大きくメリットとなる点が、「吸い過ぎを防止できる」と言う点です。アイコスの特徴の一つに、吸引する回数が14回、または6分間吸うと、充電しないといけない仕組みになっています。そのため、毎回充電をするというデメリットがある反面、長く吸い過ぎることを必然的に防止することができるのです。

有害物質を9割削減できる製品ではありますが、タバコを吸っていることには変わりありません。このような事から、喫煙の回数を減らしたい、少しずつ禁煙に近づけたい、といった目的を持つ方には、非常に効果的な加熱式タバコであるといえるでしょう。

 

アイコスの使い方

アイコスを使うためには、最初にアイコス本体と専用のヒートスティックを準備します。

①アイコスポケットチャージャーで充電を確認

アイコス本体の充電を確認するためには、アイコスポケットチャージャーにアイコスホルダー(アイコス本体)を入れて充電が完了していることを確認します。充電が完了していることを確認したあとは、アイコスホルダーをアイコスポケットチャージャーから取り出します。

②アイコスホルダーにヒートスティックを差し込む

アイコスホルダーに専用のヒートスティックを差し込む前には、もう一度充電されていることを確認します。電源ボタンを押したときに、緑色に点灯しているときは充電が完了しているということです。

アイコスホルダーの充電を確認したあとは、早速ヒートスティックを差し込みます。アイコスホルダーの上部に差し込み穴があるため、タバコの葉がみえる部分を先にして差し込みます。このときに、ヒートスティックがねじれないように、折れないようにまっすぐ差し込むことがポイントです。

③電源を入れる

ヒートスティックをアイコスホルダーに差し込んだあとは、ボタンを長押しして電源をいれます。緑色に光る点滅が終わったら、アイコスを紙巻きタバコを吸うように吸引します。

アイコスの特徴として、14回吸ったら、または6分間吸うと自動的にランプが消灯して吸うことができなくなります。電源や充電が確認できるランプが、赤で点灯すると喫煙終了に近という合図です。

④ヒートスティックを取り出す

吸引できなくなったアイコスは、そのままの状態で放置することなく、必ず「ヒートスティックを取り出す」作業が必要です。ヒートスティックを差し込んだ状況と同じく、ただ単に引き抜いてしまうと故障の原因となります。

ヒートスティックを取りだすときには、アイコス本体の上部と下部を軽くスライドさせることで、ホルダーを空けることができます。ホルダーがしっかりと空いている状態で、まっすぐヒートスティックを取り出すようにしましょう。

電気で温めて使用することから、ヒートスティックの温度は最大で350度ほどとされています。吸い終わったあとのヒートスティックの吸い殻は紙巻きタバコと同様の扱いとなりますので、間違ってもポイ捨てをすることがないように気を付けましょう。

 

アイコスの現状

・ヒートスティックの種類は全16種類

◆マールボロ(Marlboro)シリーズ◆

このシリーズには、通常のタバコよりも強い風味や独特のフレーバーが特徴のスティックが含まれます。

  • レギュラー系

    • マールボロ・レギュラー
    • マールボロ・バランスド・レギュラー
    • マールボロ・スムース・レギュラー
  • メンソール系

    • マールボロ・メンソール
    • マールボロ・ブラック・メンソール
    • マールボロ・ミント
    • マールボロ・パープル・メンソール
    • マールボロ・トロピカル・メンソール
    • マールボロ・オレンジ・メンソール
    • マールボロ・イエロー・メンソール

◆ヒーツ(HEETS)シリーズ◆

ヒーツは、マールボロシリーズよりも軽い吸い心地のスティックで、よりシンプルなフレーバーが特徴です。

  • レギュラー系

    • ヒーツ・ディープブロンズ
    • ヒーツ・バランスド・イエロー
    • ヒーツ・フレッシュ・エメラルド
  • メンソール系

    • ヒーツ・クール・ジェイド
    • ヒーツ・クリア・シルバー
    • ヒーツ・リッチ・クリーム

 

プルームテ・エックス(Ploom X)とは

Ploom X(プルーム・エックス)は、日本たばこ産業(JT)が開発した加熱式タバコデバイスです。これは従来の紙巻きタバコや、他の加熱式タバコデバイスと異なり、タバコ葉を加熱することでニコチンを含む蒸気を吸引する仕組みになっています。Ploom Xは、Ploomシリーズの最新モデルで、いくつかの新しい技術やデザインが採用されています。

 

Ploom X(プルーム・エックス)の特徴

  • 加熱技術

    Ploom Xには、JTが独自に開発した「HeatFlow®」技術が搭載されています。この技術は、タバコ葉全体を均一に加熱することで、タバコ本来の風味を引き出し、より滑らかな吸い心地を実現しています。
  • デザインと使いやすさ

    Ploom Xは、洗練されたモダンなデザインが特徴です。スリムでコンパクトなボディは持ち運びやすく、片手で簡単に操作できるよう設計されています。また、磁石で簡単に開閉できるトップカバーや、LEDインジケーターなど、ユーザーフレンドリーなデザインが採用されています。
  • フレーバーのバリエーション

    Ploom X用の専用スティック(タバコスティック)には、さまざまなフレーバーが用意されています。これには、レギュラータイプ、メンソールタイプ、フルーティーな風味のものなどがあり、ユーザーの好みに合わせて選べます。
  • 長持ちするバッテリー

    Ploom Xは、1回の充電で連続して複数回使用できるバッテリーを搭載しています。使用頻度によりますが、一般的には一日中使用することが可能です。
  • スマートフォン連携

    Ploom Xは、専用のスマートフォンアプリと連携させることで、使用状況の確認やデバイスの設定を行うことができます。アプリを通じてバッテリー残量の確認や、吸引履歴の管理が可能です。

 

Ploom X(プルーム・エックス)の使い方

Ploom X(プルーム・エックス)の使い方はシンプルで、初めて使う方でも簡単に操作できます。以下に、基本的な使い方を説明します。

① デバイスの充電

  • 充電ケーブルを接続: 付属のUSBケーブルを使って、Ploom Xを充電します。デバイス側面のLEDインジケーターが点灯し、充電状態を示します。
  • フル充電の確認: 充電が完了すると、LEDインジケーターがすべて点灯します。充電が完了したら、ケーブルを取り外します。

② タバコスティックの準備

  • タバコスティックの挿入: Ploom Xのトップカバーをスライドして開け、専用のタバコスティックをホルダーに挿入します。スティックを根元までしっかりと差し込んでください。

③ 加熱の開始

  • 電源ボタンを押す: 電源ボタンを素早く3回押して、デバイスの電源を入れます。電源が入ると、加熱が自動的に始まり、LEDインジケーターが点滅します。
  • 加熱完了の確認: 加熱が完了すると、LEDインジケーターが点滅から点灯に変わり、デバイスが振動して知らせます。この時点で、喫煙を始めることができます。

喫煙

  • 吸引: 加熱が完了したら、タバコスティックを吸引します。Ploom Xでは、1回のセッションで約5分間、または14回の吸引が可能です。デバイスが再度振動すると、喫煙セッションが終了することを知らせます。

使用後の処理

  • タバコスティックの取り出し: 喫煙セッションが終了したら、デバイスのトップカバーを開けて、タバコスティックを取り出します。使用済みのスティックは専用のゴミ箱に捨ててください。

⑥ デバイスのメンテナンス

  • クリーニング: 定期的にデバイス内をクリーニングすることで、常に良好な吸い心地を維持できます。付属のクリーニングツールを使い、ホルダー内部や加熱部分の汚れを取り除きます。

 

Ploom X(プルーム・エックス)の現状

Ploom X(プルーム・エックス)は、日本たばこ産業(JT)が展開する加熱式タバコデバイスで、最新の「Ploom X Advanced(プルーム・エックス・アドバンス)」モデルが2023年後半に発売されました。この新モデルは、従来のPloom Xと比較して、いくつかの重要な改善が施されています。

◆「Ploom X Advanced(プルーム・エックス・アドバンス)」の主な特徴

  1. 加熱技術の向上: 新しい「Power Heatflow」技術により、加熱温度が295℃から320℃に引き上げられ、より豊かな風味を楽しむことができます。
  2. 自動加熱機能: スティックを挿入すると自動的に加熱が開始されるため、手動での操作が不要になります。
  3. 充電時間の短縮: 従来モデルの約110分から約90分へと充電時間が短縮され、より便利になりました。

◆市場展開と評価

Ploom X Advanced(プルーム・エックス・アドバンス)は、2023年11月に日本国内での販売が開始され、価格は約1980円(税込)で提供されています。既存のPloom Xモデルは、この新モデルの発売に伴い、日本国内での販売が終了する予定です。

また、このデバイスは、海外市場にも進出しており、特にイタリアなどの国際的な旅行市場で展開が拡大しています。イギリスでは「2024年の製品賞」を受賞するなど、国際的な評価も高まっています。

Ploom Xは、加熱式タバコ市場において技術的な革新とユーザーエクスペリエンスの向上を図りつつ、今後も国内外での展開が進められる見込みです​。

 

まとめ

今後もますます加熱式タバコ製品の種類が増え、徐々に需要と供給のバランスが取れてくることでしょう。禁煙をしたいけど、なかなか始められないという方は、 電子タバコ同様に加熱式タバコも一つのアイテムと言えるのではないでしょうか。

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